「ゲームしながら配信したいけど、どのくらいのスペックが必要?」「OBSを使っているとゲームがカクつく」——この記事はその悩みに正面から答えます。
結論から言います。2026年の配信PCは「RTX 5060 Ti(16GB)以上+Ryzen 7以上+メモリ32GB」が実質的な最低ラインです。それ以下の構成では、重量級ゲームを配信しながら遊ぶと、ゲームのfpsが落ちたり配信映像が乱れたりするリスクが高くなります。
この記事では配信専用のスペック視点で、OBSエンコーダの仕組みから予算別おすすめモデルまで、配信を始めたい人が本当に知りたい情報をすべて解説します。
| ✅ 配信PCがゲーム専用PCと違う理由——エンコード負荷の正体 |
| ✅ NVENC(NVIDIAハードウェアエンコード)の仕組みと2026年のAV1対応状況 |
| ✅ 配信用途別(FPS・VTuber・重量級AAA・2PC配信)の推奨スペック |
| ✅ 予算別おすすめモデル4選(20〜30万円台) |
| ✅ OBS推奨設定早見表(エンコーダ・ビットレート・解像度) |
| ✅ 配信が重くなるよくある原因と対処法 |
第1章:なぜ配信PCはゲーム専用PCより高スペックが必要か
配信中にPCが同時にやっていること
「ゲーミングPCがあれば配信できる」は半分正解、半分間違いです。ゲームを動かすだけでなく、配信中のPCは以下をすべて同時並行で処理しています。
| ① ゲームの描画処理 | GPU がゲームの映像をリアルタイムで生成 |
| ② エンコード処理 | ゲーム映像を配信用データに圧縮(最も重い処理) |
| ③ OBS・配信ソフトの動作 | オーバーレイ・コメント表示・シーン切り替えなど |
| ④ 音声処理 | マイク音声のノイズ除去・ミキシング |
| ⑤ その他アプリ | Discord・コメビュ・ブラウザなど |
特に重要なのが「エンコード処理」です。ゲーム映像をリアルタイムで圧縮し続ける作業は非常に負荷が高く、これを誰がやるか(CPUかGPUか)によって配信の安定性と画質が大きく変わります。
エンコードの2種類——CPUエンコードとハードウェアエンコード
| エンコード方式 | 処理場所 | 画質 | CPU負荷 | 2026年の推奨 |
|---|---|---|---|---|
| x264(ソフトウェア) | CPU | ◎ 最高 | 非常に高い | △ 高性能CPU専用・配信中にゲームが重くなる |
| NVENC H.264(NVIDIA) | GPU内専用チップ | ○ 良好 | ほぼゼロ | ◎ RTX搭載なら基本はこれ |
| NVENC AV1(NVIDIA) | GPU内専用チップ | ◎ 高画質 | ほぼゼロ | ◎◎ RTX 40/50シリーズ推奨・2026年最強 |
| AMF H.264/AV1(AMD) | GPU内専用チップ | ○ 良好 | ほぼゼロ | ○ AMD GPU搭載機向け |
RTX 40/50シリーズ搭載PCなら、OBSで「NVENC AV1」エンコーダを選ぶだけでH.264比で同じビットレートでも約30%高画質の配信が可能になりました。YouTubeはAV1配信に対応済み、TwitchもAV1対応が進んでいます。2026年に配信用PCを選ぶなら、RTX 40/50シリーズ搭載モデルが前提です。
第2章:配信に必要なスペック——パーツ別の判断基準
GPU——配信の画質と安定性を決める最重要パーツ
| GPU | 配信品質 | 対応用途 | BTOモデル価格目安 |
|---|---|---|---|
| RTX 5060(8GB) | △ フルHD配信・軽量ゲーム限定 | 軽量FPS(低画質設定)の配信入門 | 約15〜17万円〜 |
| RTX 5060 Ti(16GB) | ○ フルHD配信・中〜重量ゲーム対応 | FPS・一般ゲーム配信の実質最低ライン | 約18〜22万円〜 |
| RTX 5070(12GB)★推奨 | ◎ フルHD〜WQHD配信・安定動作 | 配信者の「ちょうどいい」選択肢 | 約25〜30万円〜 |
| RTX 5070 Ti(16GB) | ◎◎ WQHD配信・VTuber・高負荷ゲーム | 本格配信者・VTuber・長期使用 | 約33〜40万円〜 |
| RTX 5080(16GB) | ◎◎ 4K配信・あらゆる用途 | プロ配信者・クリエイター兼用 | 約45万円〜 |
なぜRTX 5060 Ti 16GBが最低ラインか:AV1エンコード使用時にVRAMを消費するため、8GBではゲームとエンコードの両立でVRAMが逼迫するケースがあります。配信ではVRAM 16GB以上を持つ RTX 5060 Ti(16GB版)から選ぶのが安心です。
CPU——NVENC使用なら「それほど高性能でなくてOK」
NVENCを使えばエンコード処理はGPUの専用チップが担うため、CPUへの負荷はほぼゼロになります。ただしVTuberモデルの描画・コメビュ・Discord・OBSのシーン処理などはCPUが担うため、コア数が少ないと詰まります。
| Ryzen 5 5600X以上 | 軽量ゲームのFPS配信なら最低限OK。重いゲームでは不足感あり |
| Ryzen 7 5700X(推奨最低ライン) | 8コア16スレッド。ゲーム配信の実用最低ライン。NVENC使用前提 |
| Ryzen 7 7700 / 9700X | 新世代8コア・DDR5対応。AAAタイトル配信でも余裕あり |
| Ryzen 7 9800X3D ★配信最強 | 3D V-Cache搭載。ゲームfpsが落ちにくくVTuberソフト同時起動も快適 |
| Core Ultra 7 265F以上 | Intel派向け。マルチスレッドが強く、x264エンコードも視野に入る |
メモリ——配信は32GB必須・VTuberは64GBも検討
| 16GB | ✗ 配信には不十分。ゲーム+OBS+Discordで不足しやすい |
| 32GB | ◎ 配信の標準・必須ライン。通常のゲーム配信なら32GBで十分 |
| 64GB | ◎◎ VTuberモデル(Live2D/3D)同時起動・動画編集との並行作業で安心 |
SSD——配信録画を溜め込むなら2TB推奨
配信のローカル録画(1080p・60fps)は1時間あたり約10〜30GBを消費します。1TBでは配信アーカイブがすぐに満杯になるため、2TB SSDが配信者の実質標準です。SSD 1TBのモデルを選んだ場合は、後から外付けSSDや増設での対応も可能です。
第3章:配信用途別 推奨スペック早見表
| 配信スタイル | GPU | CPU | メモリ | 価格目安 |
|---|---|---|---|---|
| 🎯 FPS配信(VALORANT・Apex) フルHD60fps配信・軽量ゲーム中心 |
RTX 5060 Ti (16GB) |
Ryzen 7 5700X以上 | 32GB | 約20〜22万円 |
| 🎮 一般ゲーム配信(フルHD基準) AAAタイトルも含む標準的な配信 |
RTX 5070 | Ryzen 7 7700以上 | 32GB | 約25〜30万円 |
| 🐱 VTuber配信 Live2D/3Dモデル同時起動・顔追跡 |
RTX 5070 | Ryzen 7 9800X3D または Core Ultra 7 |
32〜64GB | 約30〜40万円 |
| 👑 重量級AAA配信 モンハンワイルズ・FF等を高画質で |
RTX 5070 Ti以上 | Ryzen 7 9800X3D以上 | 32〜64GB | 約35〜45万円 |
| 🖥️ 2PC配信 ゲーム用とエンコード用を分離 |
ゲーム機:RTX 5070 配信機:RTX 5060 Tiなど |
配信機:Ryzen 9以上 | 各32GB | 合計50万円〜 |
Live2DやVSeeFaceなどのVTuberソフトはGPUを消費します。ゲーム+配信+Vtuberモデルの3つ同時起動になるため、メモリ最低32GB(できれば64GB)・GPUはRTX 5070以上を強く推奨します。RTX 5060 Tiでも動作はしますが、重量級ゲームとの同時起動では負荷に余裕がなくなります。
第4章:【2026年3月】配信向けおすすめゲーミングPC 4選
| 🥉 FPS配信・入門(約20万円台) | ①NEXTGEAR JG-A7G6T |
| 🥈 一般ゲーム・バランス最強(約25万円台) | ②NEXTGEAR JG-A7G70 |
| 🥇 VTuber・重量級AAA対応(約30〜35万円台) | ③G-Tune DG-I7G70 / GALLERIA上位 |
| 👑 本格配信・長期運用(約35〜40万円台) | ④Ryzen 7 9800X3D搭載ハイエンド |
① NEXTGEAR JG-A7G6T——FPS配信入門・3年保証の安心エントリー(約18〜22万円)
| CPU | AMD Ryzen 7 5700X(8コア16スレッド) |
|---|---|
| GPU | GeForce RTX 5060 Ti 16GB(NVENC AV1対応) |
| メモリ | 32GB DDR4(標準) |
| SSD | 500GB NVMe Gen4(配信録画のため1TB〜カスタム推奨) |
| 保証 | 3年間(標準・業界最長水準) |
| 価格目安 | 約183,800円〜 |
評価:RTX 5060 Ti 16GBを搭載し、NVENC AV1でのフルHD配信が安定して行えます。メモリ32GBが標準搭載の点も配信向けとして高評価。Apex・VALORANT・フォートナイトなどのFPS配信を始めたい方に最適です。マウスコンピューターの標準3年保証+24時間サポート付きなので、PCトラブルへの不安が少ない初配信者にも安心して選べます。重量級AAAタイトルとの同時配信には余裕が少ないため、モンハン等の高負荷ゲームを配信したい場合は②以上を検討してください。
② NEXTGEAR JG-A7G70——RTX 5070×Ryzen 7・配信の「ちょうどいい」バランスモデル(約25〜30万円)
| CPU | AMD Ryzen 7 5700X〜7800X3D(構成により選択可) |
|---|---|
| GPU | GeForce RTX 5070 12GB(NVENC AV1対応) |
| メモリ | 16〜32GB(32GBへのカスタマイズ推奨) |
| SSD | 500GB〜1TB NVMe(2TBへのカスタマイズ推奨) |
| 保証 | 3年間(標準) |
| 価格目安 | 約249,800円〜(CPU構成による) |
評価:配信者に最もおすすめしやすいバランスモデルです。RTX 5070はフルHD最高設定のゲームプレイと同時にNVENC AV1配信が余裕をもってこなせます。WQHD配信(1440p)も視野に入り、ゲームfpsも安定します。CPU構成をRyzen 7 7800X3Dにアップすると、重量級ゲーム配信でのfps安定性が大幅に向上します。配信を本格的に始めたい・長く使いたい方に最有力候補のモデルです。
③ GALLERIA XPC7A-R57T-WL(ドスパラ)——RTX 5070 Ti・VTuber・重量級配信対応(約33〜38万円)
| CPU | Intel Core Ultra 7 265F(20コア・マルチスレッド強力) |
|---|---|
| GPU | GeForce RTX 5070 Ti 16GB(NVENC AV1対応・VRAM余裕) |
| メモリ | 32GB DDR5 |
| SSD | 1TB Gen4 NVMe |
| 保証 | 1年(延長保証オプションあり) |
| 価格目安 | 約330,000〜380,000円〜 |
評価:RTX 5070 Ti 16GBとCore Ultra 7(20コア)の組み合わせにより、VTuberモデル起動・重量級AAAゲーム・NVENC AV1配信・録画の同時処理でも余裕のある動作が可能です。特に配信用途で恩恵が大きいのは、Intel製GPUとNVIDIA NVENCの両方を活用できる柔軟な構成です。Live2Dモデルの描画やコメビュ・Discordを多数同時起動する本格配信者に向いています。SSDは1TBのため、配信録画保存には外付けSSDや2TB増設を検討してください。
④ G-Tune / G-GEAR Ryzen 7 9800X3D搭載ハイエンド——配信ゲーム性能が最も落ちないモデル(約35〜45万円)
| CPU | AMD Ryzen 7 9800X3D(3D V-Cache・ゲーム最強CPU) |
|---|---|
| GPU | GeForce RTX 5070 Ti〜RTX 5080 |
| メモリ | 32〜64GB DDR5 |
| SSD | 1〜2TB NVMe |
| 特徴 | 配信中もゲームfpsが落ちにくい「3D V-Cache」の恩恵が最大 |
| 価格目安 | 約350,000〜450,000円〜 |
評価:配信中のゲームfps低下を最小化したい方向けの最強構成です。Ryzen 7 9800X3Dの3D V-Cacheはゲームのキャッシュ処理を大幅に高速化し、配信負荷がかかっている状態でも高fpsを維持します。RTX 5080搭載であればAV1配信を高ビットレートで行いながら4Kゲームも視野に入ります。G-Tune(マウスコンピューター)やTSUKUMO G-GEARなどが代表的なメーカーです。
配信向けおすすめ4選 比較まとめ表
| モデル | GPU | CPU | メモリ | 価格目安 | おすすめ配信スタイル |
|---|---|---|---|---|---|
| ①NEXTGEAR JG-A7G6T | RTX 5060 Ti 16GB | Ryzen 7 5700X | 32GB | 約18〜22万円 | FPS配信入門・3年保証 |
| ②NEXTGEAR JG-A7G70 | RTX 5070 | Ryzen 7 5700X〜7800X3D | 32GB | 約25〜30万円 | 一般ゲーム・バランス最強 |
| ③GALLERIA XPC7A-R57T | RTX 5070 Ti 16GB | Core Ultra 7 265F | 32GB | 約33〜38万円 | VTuber・重量級AAA |
| ④9800X3D搭載ハイエンド | RTX 5070 Ti〜5080 | Ryzen 7 9800X3D | 32〜64GB | 約35〜45万円 | 配信中fps最優先・本格派 |
第5章:OBS推奨設定早見表——配信者が最初に設定すべき項目
| 設定項目 | フルHD配信(推奨) | WQHD配信(高画質) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 映像エンコーダ | NVENC AV1(RTX 40/50) NVENC H.264(RTX 30以下) |
NVENC AV1 | NVIDIA GPU搭載ならNVENC一択 |
| プリセット | P5(Balance) | P6(Quality) | 余裕があればP6で画質向上 |
| レート制御 | CBR(固定ビットレート) | CBR | 配信はCBR一択 |
| ビットレート(AV1) | 3,500〜4,500 Kbps | 6,000〜8,000 Kbps | H.264より低ビットレートでOK |
| ビットレート(H.264) | 5,000〜6,000 Kbps | 8,000〜10,000 Kbps | プラットフォームの上限要確認 |
| 解像度 | 1920×1080 | 2560×1440 | ゲームと同じ解像度が理想 |
| フレームレート | 60fps | 60fps | 最低でも60fps推奨 |
| キーフレーム間隔 | 2秒 | 2秒 | YouTube・Twitch推奨値 |
| 音声ビットレート | 160 Kbps | 192 Kbps | 最低128、余裕があれば160以上 |
初回起動時に表示される「自動設定ウィザード」を必ず実行してください。PC性能と回線速度を自動検出して最適な設定を提案してくれます。その後、上の表を見て「映像エンコーダ」を「NVENC AV1」に手動変更するだけで大幅に画質が向上します。
第6章:配信が重くなるよくある原因と対処法
トラブル① ゲームのfpsが配信中に急激に落ちる
原因:エンコーダがCPU(x264)になっている、またはGPUがゲームとエンコードの両方を処理してVRAMが不足している。
対処:OBSのエンコーダを「NVENC H.264」または「NVENC AV1」に変更してGPUの専用チップにエンコードを任せる。それでも改善しない場合はVRAM不足の可能性があり、16GB以上のGPUへの変更を検討。
トラブル② 配信映像がカクカクする(フレーム落ち)
原因:回線速度の不足、またはビットレートが回線上限を超えている。
対処:OBSの「統計」ウィンドウを開いて「フレーム落ち(エンコーダ)」と「フレーム落ち(ネットワーク)」を確認。後者が多い場合は回線が原因。配信は必ず有線LAN接続で行うこと。
トラブル③ 音声が途切れる・ノイズが乗る
原因:サンプルレートの不一致(OBSとWindowsのオーディオ設定が異なる)。
対処:Windowsのサウンド設定「詳細」タブとOBSの音声設定を両方とも「48000Hz」に統一する。
トラブル④ OBSを起動するとPCが急激に重くなる
原因:メモリ不足(16GB)、またはOBSのゲームキャプチャが負荷の高い設定になっている。
対処:メモリを32GBに増設する。OBSの「ゲームキャプチャ」ソースで「アンチチートフック」が有効になっている場合は無効に変更してみる。
まとめ:配信用ゲーミングPC選びの結論
| 🥉 FPS配信入門・低予算スタート | RTX 5060 Ti 16GB+Ryzen 7+32GB(約20万円台) → NEXTGEAR JG-A7G6T |
| 🥈 一般ゲーム配信・長く使いたい | RTX 5070+Ryzen 7+32GB(約25〜30万円) → NEXTGEAR JG-A7G70(バランス最強) |
| 🥇 VTuber・重量級AAA配信 | RTX 5070 Ti 16GB+Core Ultra 7+32GB(約33〜38万円) → GALLERIA XPC7A-R57T |
| 👑 配信中もfps最優先・本格派 | RTX 5070 Ti〜5080+Ryzen 7 9800X3D+32〜64GB → G-Tune/G-GEARハイエンド |
迷ったら「NEXTGEAR JG-A7G70(RTX 5070・Ryzen 7)」がすべてのバランスで最もおすすめです。フルHDゲーム配信からWQHD配信まで余裕をもってこなせ、マウスコンピューターの3年保証が付くため初配信者でも安心して長く使えます。OBSの「NVENC AV1」を設定するだけで、H.264配信より30%高画質の映像を視聴者に届けられます。


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